甘酸っぱいデートの思い出

高校生の時って、暇はたくさんあってもお金が全然なくって、あまりデートらしきことはできなかった記憶があります。
私が高校生の時も、彼氏と遊びに行く所と言えば、近くのカラオケボックスくらい。

ちょうどカラオケが大好きな世代なので別にそれでもいいのですが、たまには違う所に行ってみたいなとおねだりしたところ、映画館に連れていってくれました。
彼がちょうど見たかった映画らしく、私は全く興味はなかったのですが、彼と一緒に映画館に行けるというだけで嬉しかったですね。

大学生になってからはアルバイトも始めたし、彼が社会人だったので、車で色んな所にデートに出かけました。
それはそれで楽しかったのですが、やっぱり高校生の時の、ただ公園のイスに座って何時間もお話する、なんていうのが一番楽しかった気がします。

今考えると、非常に狭い範囲でのデートでしたが、ふたりの世界にハマり込んでいました。
怖いものなしと言いますか、周りが見えていないので恥ずかしさなんてものはありません。

ただ一度だけ、大ゲンカをしたことがありました。
男女の仲でもめることと言えば、当然、異性問題です。
大体、男性はガマンできないようですよね、新しい女性を見てしまうと。

男性の言い分は、女性側の魅力云々と言ってきますが、理性の制御だったり相手に対する思いの理解が足りないだけだと思います。
だから、男性相手のビジネスは活況なんですよね。

大好きなデートのパターン

好きな男の子とのデートなら、特別なことはなくても楽しくて、例えばどこかでお茶をするだけでも十分だ。
お茶をする場所も、どこだって構わない。

ほんとうに好きな人と楽しみなデート

お洒落じゃなくても、美味しいケーキが無くても平気。
でも好きな店を選べるなら、断然ドーナツ・ショップがいい。
ありふれた、セルフ方式のドーナツ・ショップ。

ドーナツ・ショップは心躍る。
あんなに可愛らしくて美味しいのに、1個100円ちょっとのドーナツがぎっしりショーケースに並んでいる様を見るだけでも嬉しいし、グレーズのチープな甘さも嬉しい。

お替り自由のコーヒーも、薄いカフェオレも嬉しい。
つまりは何もかもが嬉しいのだ。

日ごろのデートでは割り勘を旨としている私だが、ドーナツ・ショップで「このくらいは俺が払うよ」と言われた時だけは、その厚意をありがたく受ける。

「ねぇ、もう1個食べてもいい?」と訊ねながらショーケースを覗き込むのは、どんな高級レストランでも味わえない最上級の幸福だ。