私を誘った彼はスピード上げて抜いた

中型2輪の免許を取ってから3年目の夏、わたしはずっと行きたいと思っていた島へツーリングに行くことに決めました。
東京まで自走して、そこからはフェリーです。
港の場所がわからず、出港時間ギリギリに到着しました。

海は荒れ気味で、一日中走り続けた疲労もあって船酔いがひどく、食事もロクに取らず寝てばかりいました。
3日目にやっと港に着き、その日はすぐそばの宿に飛び込んでゆっくり休みました。

翌日は重い雲が垂れ込める曇りの天気。
不安な気持ちのまま北を目指して走り出しました。

ドライブインで昼食をとっていると、窓の外で雨が降り出したのが見えました。
レインスーツを着込み、慎重に走り出すと急に雨が激しく降り出し、前方がほとんど見えない状態でした。

路肩も見えず、どうしようもないまま超低速で走っていると、不意に黒っぽい大型のバイクが私を追い抜きました。
私の前に入ると減速して、赤いテールランプを灯しました。
どうやら誘導してくれていたようです。

雨が小降りになると、大きなバイクはスピードを上げて行ってしまいました。

ユースホステルに着くと、そのバイクが停まっていました。
私はすぐに持ち主を探し、お礼を言いました。

それが彼との出会いでした。

事故にあった

もう20年以上前の話しを思い出す。

当時のどうしようもない友人の彼氏のことを聞かされた。
色々なことがあり、免許を取ることが出来ないのだ。

それを知っていながら、彼女は彼氏と会う時には、彼氏が彼女の車を運転していたのだ。

あの夜は、焼き鳥屋に入り、食べて飲んだ。
帰りは彼女の車を彼氏が運転して帰るのだ。

会計を彼氏が済ませて、車に乗り込んで出発したちょうどその時だ。
何かにぶつかったのだ。

すごい衝撃で、彼女は助手席の足元にすっぽりと入ってしまっていたのだ。
慌てて、外に出てみると、彼女の車が数台の車に衝突していたのだ。
そう、彼氏がハンドル操作を誤ったのだ。

店内にいた客が外に出てきて、車を衝突された人達が文句を言っていたのだ。
彼氏は、土下座して謝っていたのだ。

その時、彼女もつられて土下座して謝っていたのだ。
その後、すぐに警察が来て、彼女と彼氏は警察署に連れて行かれたのだ。
彼氏は、無免許と余罪があり、半年間刑務所に行ったのだ。

彼女は、無免許運転ほう助として半年間の免停になったのだ。

この話を4月1日ということを忘れて、激怒したのを忘れない・・・。