素敵な男性に人妻の心が揺れた
夫の転勤に伴い短期間暮らした小さな町は海に面していて、私は早朝の海辺を1人散歩するのが日課だった。
潮風が服の裾をあおり、カモメが目の前で大きく旋回する。
海を眺めていると、地元の青年に声をかけられた。
くまなく日焼けした精悍な顔と体つきの青年は、ときどき見かける私を待っていたようで、よかったら近くの店で話をしないかと言う。
私が家で夫が待っていることをそれとなく伝えると、青年は「じゃあ、これだけでも受け取ってほしい」と、私にシックな模様の貝をくれた。
まるでロマンスでも生まれかねないシチュエーションだが、より詳細に描写すると、私が歩いていたのは海辺は海辺でも漁港で、おこぼれにあずかろうというカモメが昔の恐怖映画のように群れをなして飛び交っていた。
声をかけてきた青年はどうやら漁師のようだった。
とても健康的で素敵な男性だったが、誘われた店は朝から営業している港の食堂。
都会のように朝から入れるカフェなどないのだ。
聞けば、朝が早いので夜遊びもできないという。
小さな港町で働く青年にとって、女性と出会うのは大変そうだな…と思いながら、私は青年がくれた袋いっぱいのアサリを手に家路を急いだ。
ところが後から、青年がついてくる。
ちょっとまってください、落し物ですと。
あら、ありがとう、お礼にお茶でも、という流れでとうとう一線を超えてしまいました。
おもちゃを見つけられてとても恥ずかしかったのですが、逆に開き直って乱れてしまいました。
僕たち留学する日に出会いました
僕たちは結婚2年目です。
一番初めに今の女房に出会ったのは、学生時代、留学する当日でした。
これから留学するんだな!とみんな高揚した気分だったと思います。
集合した空港の受付ロビーにいた彼女はスラッと背筋が伸びていて、第一印象はとてもキレイな子だなという感じでした。
無事に留学し日常会話の基礎を学んで帰国してから半年後、街で偶然ばったりあのキレイな子に出会い僕から声をかけました。
あの時の?って僕のこと覚えてくれていたのですが、予定があって連絡先を交換してその場で別れました。
その日のうちにすぐにメールして翌日会う約束をしました。
「一目ぼれしたから付き合って欲しい」と正直に言うと、「私も!」って返事が返ってきてびっくりしました。